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小林よしのり
2017.7.7 23:25日々の出来事

自由に描く覚悟


発売はまだ先になるが、袋とじの『よしりん辻説法』は

相当に過激な私小説というか、私漫画である。

だが、単なるエロ漫画ではない。

 

そもそもわしが、妻がいながら他の女性との恋愛について

描くことを不思議に思っている人は多いようで、

「通販生活」の対談のとき、落合恵子さんからも大丈夫

なのかと尋ねられた。

 

わしは「妻は諦めているから」と応えておいたが、

本当を言うと、「作品至上主義」が妻の考えである。

今回の『よしりん辻説法』を読ませたら、「面白い」の

ひとことだった。

 

作家は作品が面白くなるという誘惑には勝てない。

面白くなるなら、何だって描くのだ。

それを妻は知っている。

 

松居一代が夫の不倫についてグダグダ言ってる動画は

とても最後まで見ることはできない。

恋人にしろ、夫婦にしろ、相手はモノじゃないんだから、

独占欲や所有欲に執着したって、仕方がないだろうに。

 

作家は自由である。自由に描く。

作家は「内心の自由が裁かれる共謀罪」と聞けば本能で

拒否反応を示すものだ。

そうしない者は作家ではない。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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